「本文はできた、あとはmetaだけ」が一番地味にしんどい
Web制作会社でサイト制作を担当していると、公開直前になって「あとはmeta titleとdescriptionを埋めるだけ」という状態でスケジュールが詰まることがよくある。今回担当したのは、地域の医療系クライアントのサイトリニューアル案件で、診療科ごとのページや症状別コラムなど、公開対象が新規50ページという規模だった。
本文のライティングはクライアントと相談しながら時間をかけて作り込んだのに、meta titleとdescriptionは「本文ができてから機械的に埋める作業」として後回しにされがちで、いつも公開前日にまとめて1ページずつ手打ちする羽目になっていた。50ページ分を手打ちすると、単純作業なのに気力を削られるうえ、後半になるほど文言が雑になっていく自覚があった。今回はこの作業をChatGPTに一括生成させて、どこまで任せられるか試してみた。
TOI
meta情報は誰も褒めてくれない作業だが、手を抜くと検索結果の一覧で確実に見劣りする。
ページ一覧をChatGPTに読み込ませてmetaを一括生成させてみた
使った手順
- 公開予定の50ページ分を「URLスラッグ・見出し構成(H1・H2)・本文の要約3行」の3列でスプレッドシートにまとめる
- スプレッドシートをCSVで書き出し、ChatGPTにアップロードする
- ページごとにmeta titleとdescriptionを生成させる。titleは30字前後、descriptionは120字前後という文字数制約を明示する
- 生成結果をCSVで出力させ、スプレッドシートに戻して人間側でチェックする列を追加する
ChatGPTへのプロンプトはこんな形にした。
あなたはSEOに詳しいWebディレクターです。
添付CSVは、あるクリニックサイトの新規公開ページ一覧です
(列: URLスラッグ、見出し構成、本文要約)。
【やってほしいこと】
1. 各行についてmeta titleを30字前後で作成する
(クリニック名は末尾に付与、キーワードは前方に置く)
2. 各行についてmeta descriptionを120字前後で作成する
(そのページ固有の症状名・診療内容を必ず1つ以上含める)
3. 全ページで同じ言い回し・同じ書き出しにならないよう、
表現にバリエーションを持たせる
4. 誇大表現(必ず治る、絶対安心 等)は使わない
【出力形式】
URLスラッグ、meta title、meta descriptionの3列のCSVで出力する
「型に沿った量産」は一瞬だった
CSVをアップロードしてから1〜2分程度で、50ページ分のmeta titleとdescriptionが出そろった。文字数制約もほぼ守られており、これまで1ページずつ手打ちで文字数をカウントしながら調整していた作業を考えると、この時短効果は大きかった。
さらに、「クリニック名を末尾に固定」「キーワードを前方に置く」といった型のルールを一度指定すれば、50ページ全部に一貫して適用してくれる点は人間より正確だった。手作業だと後半のページほどルール適用が雑になりがちだが、ChatGPTはページ数が増えても品質が落ちない。

でも「クリックされる言葉選び」と「Googleに書き換えられる問題」は自分でやるしかなかった
一括生成できたところまでは良かったが、実際に全50件をチェックしていくと、そのまま使えるものは半分程度だった。
ChatGPTが作るdescriptionは、そのページに書いてある情報を過不足なく要約する点では優秀だが、「検索する人が今まさに知りたいこと」に踏み込んだ言葉選びにはなっていなかった。たとえば「頭痛外来」のページでは、本文の内容をなぞった説明文が出てきたが、実際に検索するのは「この頭痛は病院に行くべきか迷っている人」であることが多く、そこに刺さる言葉(受診の目安、当日の流れ)に自分で書き換える必要があった。
もう一つ想定外だったのが、Googleが検索結果でmeta descriptionをそのまま使わず、ページ内容から独自に生成し直して表示するケースが一定数あるという話だ。どれだけ丁寧に文言を作り込んでも、検索エンジン側で書き換えられてしまえば意味がないため、descriptionの精度を上げること以上に、書き換えられても問題ないようページ本文の冒頭部分に要点を明示しておくことの方が重要だと気づいた。これはChatGPTに任せる作業の外側にある、本文構成の問題として持ち帰ることになった。
TOI
「文字数を守って量産する」のと「クリックさせる」のは、似ているようで別の能力だと今回よく分かった。
最終的には、50ページのうち診療科の説明ページなど定型的な内容のものはChatGPTの生成結果をほぼそのまま採用し、症状別コラムなど検索意図が具体的なページだけ人間側で言葉選びを手直しするという分担にした。全部を手打ちするより作業時間は3分の1程度に短縮できたが、「全自動で終わる」とまではいかなかった。
パターン別、meta title・description生成でAIに任せていい部分・いけない部分
- 文字数制約を守った量産 → 完全に任せて良い。50ページ規模でも品質が落ちない
- 命名ルール(クリニック名の位置、キーワードの前方配置)の一貫適用 → 任せて良い。人間の手作業より正確
- 定型的な説明ページのdescription → ほぼそのまま採用して良い
- 検索意図が具体的なページの言葉選び → 自分で手直しする。ChatGPTは本文の要約はできるが「検索する人が今知りたいこと」までは踏み込みきれない
- Googleに書き換えられても問題ない本文構成にする作業 → descriptionの外側の問題なので、自分で本文の冒頭を見直す
実際にやってみて分かった、ChatGPT活用の得意・不得意
ChatGPTに任せて良かった部分
- 文字数制約を守りながら、50ページ規模でも品質を落とさず量産すること
- 命名ルールを一度指定すれば全ページに一貫して適用してくれること
- 誇大表現の禁止など、ガードレールを最初に指定しておけば守ってくれること
自分でやるしかなかった部分
- 検索意図が具体的なページで、「今まさに知りたいこと」に踏み込んだ言葉選びをすること
- Googleにdescriptionが書き換えられる前提で、本文冒頭の構成を見直すこと
- 生成結果のうち、そのまま使えるものと手直しが必要なものをページの性質で仕分けること
まとめ
- 新規50ページ規模のmeta title・description作成は、CSVで一括アップロードしてChatGPTに生成させると数分で終わり、手打ちより圧倒的に速い
- 文字数制約や命名ルールの一貫適用はAIの得意分野で、定型的なページはそのまま採用して問題ない
- ただし検索意図が具体的なページの言葉選びと、Googleに書き換えられる前提での本文構成の見直しは、自分の判断でやるしかない
- 次回からは「定型ページはAI生成をそのまま採用、意図が具体的なページだけ人間が手直し」という分担を最初から決めて運用したい



コメント