クライアントのECサイト、商品説明文52点をChatGPTに一括生成させてみたら「量産」は一瞬だったが「検索に引っかかる文章」にはならなかった話

業務効率化の実践記録

悩み:ECサイトのオープン直前、商品説明文が全然埋まらない

先日、クライアントの新規ネットショップ構築案件で、まさに「あるある」な事態が起きた。デザインもカート機能も完成し、あとは商品ページを埋めるだけという段階で、クライアントから届いた商品説明文が半分以下だった。「残りは制作側でいい感じに書いてもらえますか」という、Web制作会社ならおそらく誰もが一度は言われたことのある依頼だ。

商品は52点。素材や商品名は一覧表にまとまっているが、説明文はスカスカ。公開日は動かせない。かといって1点ずつ手作業で書いていたら間に合わない。そこで、ChatGPTに商品情報を渡して一括生成させ、公開まで持っていけるか試してみることにした。

結論を先に言うと、商品情報さえリスト化してあれば、ChatGPTは52点分の説明文をものの数分で下書きしてくれた。文字数も体裁もそろっていて、ゼロから書くよりはるかに速い。ただし、生成された文章の大半は「良い商品です」を言い換えただけの当たり障りのない内容で、検索キーワードを意識した文章にするには、結局商品ごとに人の手で書き直す作業が必要だった

TOI

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52点分、一瞬で埋まったときは「これで納品できる」と思ったんだけど……見比べたら全部同じテンションで褒めてるだけだった

なぜChatGPTでの一括生成を試したか

商品説明文の外注や専門ライターへの依頼という選択肢もあるが、今回は公開日まで日数がなく、予算も追加で確保できる案件ではなかった。制作会社としては「時間をかけずに、それなりの体裁の文章で埋める」ことが最優先の場面だ。

ChatGPTなら、商品名・素材・サイズ・価格帯といった情報をExcelでリスト化して渡せば、まとめて説明文を生成できるという話を聞いていたので、実際の案件で試してみることにした。

実際にやってみた

やった手順

  1. クライアントから届いた商品一覧(商品名・素材・サイズ・価格)をExcelで整理
  2. 「ECサイトの商品説明文を作成して。1点につき150〜200字、トーンは丁寧だが親しみやすく」という指示とあわせて、10点ずつまとめてChatGPTに貼り付け
  3. 出力された説明文をそのまま商品ページの下書きとして流し込み
  4. 主力商品(売上上位になりそうな10点程度)だけ、実物写真や商品ページ用の追加情報をもとに人の手で書き直し

AIが速かったこと

商品情報さえ渡せば、あとは待つだけで52点分の下書きがそろった。

  • 商品名・素材・サイズを渡すだけで、文体・文字数がそろった説明文を10点単位でまとめて生成できる
  • 「トーンは丁寧だが親しみやすく」のような指示を一度出せば、以降の商品にも同じトーンが引き継がれる
  • 「ですます調」「体言止め」など、クライアントの好みに応じた文体変更も指示一つで全点に反映できる
  • 誤字脱字や助詞の崩れがほぼない、読める文章としての最低ラインは常に満たしてくれる

「とりあえず全ページを埋める」という意味では、丸1日かかると思っていた作業が1時間程度で終わった。ここは素直に助かった。

AIに任せきれなかったこと

一方で、生成された文章を並べて読み比べると、はっきりした弱点が見えてきた。

  • 「上質な素材を使用した、普段使いにもぴったりの一品です」のような、どの商品にも当てはまってしまう抽象的な褒め言葉が多い
  • 商品名や素材名以外に検索されそうな語句(使用シーン、悩みのキーワードなど)が文章にほとんど入らず、そのままではSEO的に弱い
  • 似た系統の商品(同じ素材違いの色違いなど)だと、説明文の構成がほぼ同じになり、Googleに「重複コンテンツ」に近いと判断されるリスクが気になった
  • クライアントが口頭で話していた「この商品はリピーターが多い」「この素材は他社と違って国産」といった、資料化されていない強みがまったく反映されない

AIは渡された商品情報というテキストだけを根拠に文章を作るので、「実際に検索されているキーワード」や「営業担当が肌で知っている商品の強み」までは、情報として渡さない限り絶対に出てこない。ここは想定していた以上に手直しが必要だった。

TOI

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52点並べて読んだら、どれも「上質」「こだわりの」しか言っていなくて、逆に商品の違いが分からなくなった

結局どこまで任せていいか:商品数・売上への影響度で分ける

やってみて分かったのは、「AIで一括生成していい商品」と「人の手を必ず入れるべき商品」を、公開前に分けておく必要があるということだった。

在庫少・季節限定・売上インパクトが小さい商品の場合
AIの一括生成をほぼそのまま採用してよい。検索流入をあまり期待しない商品まで一つひとつ丁寧に書く時間対効果は低く、体裁が整っているだけで十分なケースが多い。

主力商品・検索流入を狙いたい商品の場合
AIの下書きを土台にしつつ、狙いたい検索キーワード(使用シーン・悩み・比較される他商品名など)をクライアントにヒアリングして必ず追記する。ここを省くと、せっかく作ったページが検索に引っかからないまま埋もれる。

同じ素材・型違いの商品が多いシリーズものの場合
AIにまとめて生成させると文章の構成が似通いやすいので、色・サイズ以外の差分(用途の違いなど)を先に人が整理してから渡すと、重複感のある説明文になりにくい。

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まとめ

  • ChatGPTは商品名・素材・サイズなどの情報をリスト化して渡せば、ECサイトの商品説明文を一括生成でき、体裁を整えて公開日に間に合わせる用途では明確に時短になる
  • ただし生成された文章はどの商品にも当てはまる抽象的な褒め言葉になりがちで、検索キーワードやクライアント固有の強みは情報として渡さない限り反映されない
  • 同じ系統の商品を一括生成すると文章の構成が似通いやすく、重複コンテンツに近づくリスクがある
  • 次のアクションとしては、公開前に「主力商品」と「それ以外」を分け、主力商品だけは検索キーワードと商品固有の強みを追加ヒアリングしてから書き直すワンクッションを挟むと、公開スピードと検索流入の両方を落とさずに済む

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